新年一般公開

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冬ごもり(冬期閉館)している飯島陣屋も、
年が明けると繭玉作りをかねた一日だけの特別一般公開です。
今年もみんなで米の粉の繭玉を作り、サカキに鈴なりに刺します。
かつてこのあたりは養蚕がさかんであったため、
繭の形をした玉を作ることでその年の豊作を祈ったのです。
どんど焼き(ほんやり)の時に繭玉を木の枝に刺して持って行き、
火であぶって食べるのも、風邪を引いたりしないという無病息災のおまじないです。

鬼木に「十二月」と書いて、しめ縄を渡した二本のサカキ(または松)
の根元に立てかけ、魔除けとします。(昨年の日記も参照してくださいね)
また、白い紙に「かに かや」と書いて家の出入り口などに貼るという、
町内でもほんのわずかに残る風習があり、その体験も。
カニははさむ、カヤはうっかりさわると切れるという、痛いものを書いてはっておくと、
鬼がいやがって入ってこなくなる、これも魔除けのおまじないです。
地方によっては鬼のいやがるにおいのする焼いたイワシの頭を下げるところもありますが、
形は違っても同じような風習が残っていますね。

作った繭玉はお汁粉にして、来館した人たちで食べました。
中には横浜から来て立ち寄ったと言うご夫婦もいて、
珍しい体験が出来たと、とても喜んで帰って行かれました。
これもうれしいご縁です。

この日は、須坂にある「豪商の館 田中本家博物館」の館長、
田中宏和さんご夫妻も来館。陣屋の歴史や展示内容の説明を興味深く聞いて行かれました。
田中館長は飯島町の出身ですが、飯島陣屋が復元されてから初めての訪問で、
復元や展示の仕方に大変感心しておられました。

部屋がずいぶん煙っていますが、これはかまどの煙が
天井や縁の下から回るようになっているからで、
こうして建物がいぶされることで、
木材が痛んだり虫が付いたりしないようになるという
昔の人の知恵なのだそうです。

飯島陣屋はまたしばらくの間冬ごもりですが、
暖かくなったらまた皆さんをお迎えいたします。
それまでしばらくお待ち下さい。

田中本家博物館のホームページもご覧下さい。
http://www.tanakahonke.org/