押絵雛

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明日、3月3日は雛祭り。
伊那谷はまだまだ寒く、早くに咲き始める紅梅でさえほとんど蕾です。
そのため伊那谷周辺では、4月3日に「月遅れの雛祭り」をおこなう家が多いようです。
昔からの行事は旧暦に合うようにおこなわれてきたため、
どうしても今の暦との間にズレが生じます。
今年だと旧暦の三月三日は3月24日になります。

平安時代の頃、人々は紙や土で作った「人形(ひとがた)」に
自分の穢れ(けがれ)や禍い(わざわい)を移して流す風習がありました。
この時の人形がしだいに雛人形へと変わっていったようです。
宮中の行事だった雛祭りが、一般に広がったのは江戸時代の頃といわれています。

写真は押絵のお雛様です。
布に綿を入れて膨らみを持たせた型紙を貼り合わせたもので、
使っている布などから明治時代の終わりころのものと思われます。
押絵雛の産地は全国にたくさんありますが、長野県内で最も有名なのは松本市で、
「松本押絵雛」と呼ばれています。
飯島町でも押絵雛を飾る家がいくつかあったようです。

節句を迎えた可愛い娘への手土産として、飯島へやってきた押絵雛。
数多くの子どもたちの健やかな成長を見守ってきたことでしょう。


押絵雛には飯島町歴史民俗資料館飯島陣屋、陣嶺館で会うことができます。

また、飯島に伝わった押絵雛を探しています。
押絵雛の飾り方や、想い出を教えてください。
よろしくお願いいたします。